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第七回取材*美術について*美術監督・金子雄司さんインタビュー

2012-12-19 21:55:19
REPOTER LUPICA
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めっかりもうさーん! LUPICAです。
今回は『リトルウィッチアカデミア』の美術についてリポートします☆
アニメ業界人ではない私にもよくわかるように丁寧に教えて下さったのは、『リトルウィッチアカデミア』の美術監督、金子雄司さんです!(写真2参照
若手アニメーターの金子さんとお名前が一文字違い…!

*****


■美術とは

『リトルウィッチアカデミア』予告第2弾の、主人公のアッコちゃんが呪文を唱えているような動きをしたり、空から落ちてきたりしている場面をよーく見てみると、建物や空は動いていないことがわかります。
このように、動かない風景や室内の描写など、背景にあたる部分をアニメ業界では「美術」と呼んでいるのです!
ちなみに美術にあたる部分以外の、キャラクターはもちろん、風になびいているものだったり、空を飛ぶ鳥であったり、動いているものは全てアニメーターさんが描く担当となります。


■『リトルウィッチアカデミア』の美術

『リトルウィッチアカデミア』の美術で特筆すべき点。それはずばり、
全体の背景の数のほとんどを、絵の具と筆とを用いて手描きで描いていることです!!

予告第2弾の部分に使われた背景を参照してみましょう!
ということで、予告に使われた背景7枚のうち5枚を準備して下さいました!
(写真3枚目参照)
あれ、他にも何やら未公開の背景がたくさんあるぞ…うおお…たぎる…!!!

↓これが「レイアウト」という、アニメーターさんが描いたアニメの1シーンの設計図のようなものです。
(写真4枚目参照)
(予告第2弾でどの部分の背景にあたるのか書いているので参考にして下さいね☆)

上のレイアウトを基に、着色し完成された背景がこちら!
(写真5枚目参照)
こ の 美 し さ で あ る … !

それぞれの背景は吉成監督と金子さんが話し合って色味を決めていきます。

『リトルウィッチアカデミア』の色味は映画館で観ることを想定しています。
吉成監督からは、リアルな色味には拘らずに、色で遊んでほしいという指示があったそうです。
したがって『リトルウィッチアカデミア』の背景をよく見ると、影の色が水色だったり真っ赤になっている部分があるのです!
掲載している背景の中では、以下の1枚が例としてわかりやすいです。
(写真1枚目参照)
影が赤いのに違和感がまったく無くて不思議ですねー!

背景を描くのに使っているものはポスターカラーといって、中学校の授業などでも使われている一般的な絵の具を用いているそうです。
不透明な水溶性の絵の具であるため、にじませるのが難しいとのこと…しかしプロの手にかかると…
(写真6枚目参照)
このような仕上がりに…!凄すぎます!!!

また、あえて手描きの風合いを残したり、紙の質感をわざと出している部分があるそうで、
それが特にわかりやすい部分がだそうです。
『リトルウィッチアカデミア』を観る際は、空の描写をよくよく観てみてくださいね!


■美術は作品の世界観を醸し出す

背景は”キャラクター達が生きている空間”を表現する部分であるため、作品の世界観を表現する際に重要な部分となります。

『リトルウィッチアカデミア』の世界は、西洋的ではあるがヨーロッパのどこかの国というわけではなく、あくまでファンタジー的な世界として設定されています。
建物のデザインも全て吉成監督がされました。
背景の色味は、コントラストは強く、色味は柔らかく、全体的にカラフルな印象を受けるものとなっています。
色味が柔らかいので、先に述べたように影が赤くなっていたりしても違和感なく見えるのかな、と感じました。

予告を観ていても全体的にどこかわくわくする気持ちを掻き立てられる色合いですし、現実ではありえない色が自然に見えるなんてまるで魔法ですね!!!


*****


このように手描きで背景を描くことは作品を作りあげる工程ではありますが、今回は違う狙いも。

それは、若手アニメーターの皆さんが手描きの背景を生で見たことがないということを踏まえ、完成した後それぞれが担当したシーンの生の背景を見れたら、という狙いなのです…!

手描きをしたら背景の一枚の絵は”物”として残り、後から見ることができます。
若手のアニメーターさんが自分の担当したシーンの手描きの背景を実際に見れることはなかなか無く、貴重な経験となります。
また、美術は外部の美術会社に委託するケースがほとんどなので、普段美術とアニメーターは関わることはなく、同じ場所で仕事をすること自体が珍しいため、美術側としても、若手のアニメーターさんと話をしてどういうレイアウトで描いたら美術の人は作業しやすいか、など話す機会があったのは新鮮な体験だったそうです。

若手アニメーターとのコミュニケーション以外でも、アニメーターと同じ場所で仕事をすると一度描いてみて監督にチェックしてもらうことがすぐに出来るため、微妙なニュアンスの部分を練ることがしやすく、密にコミュニケーションがとれるので美術を描いていく上でも対応がしやすいとのこと。
『リトルウィッチアカデミア』に関して言えば、吉成監督のレイアウトは本当に綺麗で、見た目の情報量は多く一瞬構えるが、描いていれば画面になっていくようなレイアウトで非常に描きやすいということでした!

美術の色味でも楽しめる作品になれば、という思いがこもった仕上がりとなっております!
『リトルウィッチアカデミア』を観る時は、まるで絵画のような美しい背景にも注目してくださいね☆


金子さん、ありがとうございました!


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